​大仏廻国とは

『大仏廻国』は1934年(昭和9年)に製作・公開された枝正義郎監督による日本の長編劇映画であり、怪獣映画に代表される日本の特撮映画のイメージを明確に打ち出した最初期の作品とされる。

物語は突如起き上がった愛知県の聚楽園大仏が舞台である名古屋市内を徘徊するというもので、当時の世相を反映し物語の後半には天国と地獄が登場する(その一連のシーンは一部カラーで制作されている)など奇想天外な内容となっている。しかし残念なことにフィルムが戦災によって消失してしまったため、今では鑑賞することが不可能となっている。

 その同作を公開から80年以上経過した2018年の現代に蘇らせるため、特撮ファンのクリエイターが結集。特撮映画史として最重要作品とも呼べる本作の価値を未来へ繋ぐため再定義すること、原作で描かれている生死のコンセプトが、戦争による緊張状態、三原山自殺事件などを下敷きにしている背景が今日にも通ずると考え今回の復活企画が立ち上がった。

 枝正義郎の孫である佛原和義(ぶつはらかずよし)氏の承認、協力を得て当時の最先端技術を駆使した原作へのリスペクトを中心に現代の表現を用い、自主制作映画としてリメイク版を制作。名優・宝田明など特撮映画史的にも重要なキャスト陣が出演する。

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